急性心筋梗塞に対するエポエチンベータ投与療法
きゅうせいしんきんこうそくにたいする えぽえちんべーたとうよりょうほう
適応症
急性心筋梗塞(再灌流療法の成功したものに限る。)
技術の実施期間
2011/08/01~2016/10/31
療養内容
本治療では、急性心筋梗塞患者の急性期に対して、経カテーテル的に再灌流療法が成功した後、可及的速やかに試験薬(エポエチンベータ)(0.5 mL) を9.5 mL の生理食塩水に混入したものを静脈内に1分間以上かけて単回投与する。エポエチンベータは、人間の体内で分泌されているエリスロポエチンというホルモンを人工的に合成した薬剤で、細胞保護作用や血管新生作用が知られている。現在までの研究で、通常治療に比べエポエチンベータを投与した場合は慢性期に心臓の機能が良好に回復することがわかってきており、その至適用量の存在もある程度分かってきた。そこで、本治療においては、急性心筋梗塞に対するエポエチンベータ投与が有効かつ安全であることをさら
に多くの症例で確認することと同時に至適用量を探索する。本治療は、世界的標準治療法が未確定の急性心筋梗塞患者の慢性期心不全改善を図るものである。