適応症
前立腺がん(限局性のものに限る。)
技術の実施期間
2024/05/01~
療養内容
一般に、遠隔転移がなく、癌が前立腺内に限局している前立腺癌を有する患者に対しては、前立腺の全体を対象とする治療(前立腺全摘除術)が標準的に施行されている。しかしながら、前立腺全摘除術を実施した場合には、合併症・副作用が前立腺周囲臓器の機能不全(性機能不全10-57%、尿失禁8-21%)等に及ぶ場合が少なくない。そこで、治療対象を前立腺の一部、すなわち、癌周辺のみに限局して標的化する局所治療(癌標的化治療)を行えば、「癌の制御」と「臓器機能温存」という2大目標を両立して達成でき、その治療に関連する有害事象・副作用も軽減し、現状の標準的治療に比べて患者の生活の質の向上が見込める。
本研究では、前立腺に限局する、臨床的意義のある前立腺癌をもつ男性患者を対象として、マイクロ波手術器を用いた医療技術「癌病巣標的化マイクロ波凝固治療」の安全性と有効性を検証する。
○主要評価項目:
以下の1)血清指標かつ2)画像指標かつ3)病理組織指標の達成
1)手術後3か月または6か月における血清PSA値の手術前からの50%以上の減少
2)手術後6か月のMRI画像において標的とした前立腺癌病巣がPI-RADSカテゴリー3以下(判定困難かつ治療後変化を含む)
3)手術後6か月の前立腺針生検による標的とした前立腺癌病変の病理組織診断において癌組織を認めない
○予定試験期間:先進医療告示日~2027年10月(登録期間:~2026年4月)
○目標症例数:65例