多項目迅速ウイルスPCR法によるウイルス感染症の早期診断
たこうもくじんそくういるす ぴーしーあーるほうによる ういるすかんせんしょうの そうきしんだん
適応症
ウイルス感染症が疑われるもの(造血幹細胞移植(自家骨髄移植、自家末梢血幹細胞移植、同種骨髄移植、同種末梢血幹細胞移植又は臍帯血移植に限る。)後の患者に係るものに限る。)
技術の実施期間
2015/05/01~
療養内容
1)移植後多項目迅速ウイルスPCR 検査のタイミング
造血幹細胞移植を受けた患者においてa)発熱、b)咳・呼吸困難、c)黄疸・肝障害、d)出血性膀胱炎、e)意識障害、f)発疹、g)下痢・血便および腹痛の症状が出現した際に、血中ウイルス検査を実施する。
2)多項目迅速ウイルスPCR 検査の方法
・分離した血漿から自動核酸抽出装置でDNA を抽出後、あらかじめ、12 種類のウイルスに対するprimer-mix を含むPCR 試薬と混合し、PCR 反応を行う。PCR 終了後、LightCycler®を用いた解離曲線分析により各ウイルスを識別する。これにより12 種類のウイルスの有無が同時に決定できる。検査時間がDNA ウイルスであれば75 分で検出できる。また、同じ12 種類のウイルスに関してリアルタイムPCR 法(定量検査)を同時に行い、多項目迅速定性ウイルスPCR 法における正確度を、陽性的中率、および陰性的中率を算出することによって評価する。
3)ウイルス感染症の診断
ウイルスが検出されたら、臨床症状、身体所見、画像診断、および臨床検査(血液、尿、髄液、喀痰、および肺胞洗浄液などの検査)により、ウイルス血症かウイルス病かの診断を行う。